ふるさと納税をやってみたいけど、難しそうだから手が出せないという人は多いのではないでしょうか。
去年、気になっていたふるさと納税に挑戦してみました。実際、わからないことを調べるのが少し大変でしたが、一度覚えてしまうと毎年寄付できるのでおすすめです。
ふるさと納税をやってみようと思ったきっかけは、2015年から控除金額の上限が増えたので年収がそれほど多くなくても寄付しやすくなったからです。
・総務省|ふるさと納税ポータルサイト|トピックス|制度改正について(2015年4月1日)
以下、実際にふるさと納税で行った流れと、感想などです。
ふるさと納税の流れ
大まかな流れは
- 控除金額の上限を調べる
- お礼の品を選ぶ
- 寄付する
- ワンストップ特例申請をする
です。
(1)控除金額の上限を調べる
ふるさと納税でまず最初にぶち当たる壁。
サイトに料金シミュレーションなど便利なものがありますので、これらを使って自分の控除金額の上限はいくらなのかを調べることからはじまります。
ざっくりとした控除金額の上限を調べたい
・総務省|ふるさと納税ポータルサイト|ふるさと納税のしくみ|税金の控除について
上記サイトでは年収・家族構成別に控除金額の上限がシンプルな図でまとめられています。こちらは計算の必要が無いので、まずは目安に、おおまかな控除上限を調べてみるとよいです。
詳細な控除金額の上限を調べたい
年末に会社から渡される源泉徴収票が手元にあれば、ネット上の料金シミュレーションで詳細な控除金額の上限を計算できます。簡単です。
金額に誤差がないか不安だったので複数のサイトで計算を行いました。
※控除金額の上限は一年(12月末)でリセットされます。
(2)お礼の品を選ぶ
お礼の品はネットショップ感覚で選ぶことが可能。下記の2サイトが有名です。
さとふる
シンプルで見やすいデザインのサイトです。
ふるさとチョイス
「さとふる」と比べるとごちゃっとしていますが、寄付金額から検索できるのがよいです。
お礼の品を選んだ基準
・年に2000円以上使う消耗品
・多少保存が効くもの
自分の場合、年10本以上は必ず飲むビールや、ソーセージなどの保存が効く加工食品詰め合わせなどがいいかなと思って選びました。人気のお肉系は冷凍で届くのでそちらもよさそうです。
(3)寄付する
「さとふる」や「ふるさとチョイス」などのサイトにてお礼の品を選び、手順にそって寄附金額やその使いみち(選択形式)、送り先の情報などを入力します。アンケートのついたネットショッピングという感じです。
これらのサイトではクレジットカード決済ができます。僕が利用した「ふるさとチョイス」では「Yahooかんたん決済」というサービスのクレジット決済でした。
ふるさと納税では寄付金の使い道を選ぶことができるので、民意がダイレクトに反映されるのが良いですね(他府県民ですが)。
(4)ワンストップ特例申請の書類・身分証などのコピーを提出
確定申告になじみのない会社員であれば、ワンストップ特例申請が楽です。ワンストップ特例申請をすれば、ふるさと納税についての確定申告が不要になります。
以下の条件を満たした方は確定申告をする必要がなく、ワンストップ特例申請が可能。
・もともと確定申告をする必要のない給与所得者である
・1年間の寄付先が5自治体以下であること
ワンストップ特例申請の書類は自治体や時期によって送付してくれなかったりします。
翌年の1月10日までに提出しないといけないので、自治体からの返信が遅かったり、送付してくれない場合はワンストップ特例申請の書類をネットからダウンロードしましょう。以下サイトなどからダウンロード可能です。
・ふるさと納税ワンストップ特例制度について | ふるさと納税サイト「さとふる」
送付する書類
・ワンストップ特例申請書
・マイナンバーカードの両面のコピー
(マイナンバーカードを持っていない方は、マイナンバーの通知カードのコピーと身分証のコピーで対応可能)
寄付した自治体が複数であれば上記のセットをそれぞれに送付します。
送付先は寄付した自治体のページに記載されています。
ワンストップ特例申請について、詳しくは以下のページがわかりやすいので、はじめての方は目を通しておくとよいです。
・ふるさと納税サイト [ふるさとチョイス] | 申請用紙は郵送しましたか?~ワンストップ特例の注意点~
これで自分のやる手続きは完了です!
ワンストップ特例申請の条件に満たない方は確定申告をする必要がありますのでお気をつけて。
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寄付金の控除の仕組みについて
どういう仕組みで実質2000円になっているのか?という疑問です。
今年の年収に応じて、来年6月からの住民税の支払額が決まります。ふるさと納税をしていると、住民税の決定額から「(ふるさと納税の納税額―2000円)÷12」が毎月控除されて、その差額を支払うことになります。
・【税理士が徹底解説!】ふるさと納税のしくみと年内にやるべき6つの理由
今回はワンストップ特例申請をしたので、寄付をした翌年の住民税から控除金額が差し引かれていくようです。こちらはまだすぐにわかりませんので、給与明細を見て反映されていればまた記事に追記しますのでお楽しみに…
2017年6月 追記*****
6月分の給与から住民税がしっかり減額されていました!
2017年8月 追記
しかし、実質2000円まで差し引かれていない気が…?計算を間違ったのか、もうしばらく様子見です…
2017年12月 追記
調べた感じ、6月分が一気に減額され、端数は残りの月ごと分割で減額されていくようです。あと会社や役所から渡されるであろう住民税決定通知書があればその内容が把握できるみたいです。
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ふるさと納税をすると届くもの
ふるさと納税で届くのはお礼の品だけではありません。手続きが完了した通知も来ますので、しっかり確認します。
寄付完了のお知らせが届く
「寄付ありがとうございます」と、寄付金受領証明書が封筒で届きました。
自治体によっても寄付完了の返信スピードは異なるようです。一つは寄付をしたすぐあとに大きい封筒で届き、もう一つは3週間後ぐらいに小さな封筒で届きました。
ワンストップ特例申請の受付完了お知らせが届く
ワンストップ特例申請をした方は、こちらの受付完了のお知らせも届きます。今回2つの自治体に寄付をしましたが、まだ片方からしか封筒が来ていません。ワンストップ特例申請の締め切りである1月10日も過ぎてしまったのでもう一方はちゃんとが完了したのか不安だったのですが、その一週間後にメールでワンストップ特例申請の受付完了のお知らせが届きました!これで一安心です。
御礼の品が届く
年末の寄付だったのでいつ届くのかそわそわしていましたが、寄付から約1ヶ月で届きました。
感想など
ふるさと納税をやってみると、意外と簡単でした。2015年に控除金額の上限が増えたのと、ワンストップ特例申請によって確定申告をせずに済むようになったのが大きかったです。一番面倒と感じたのはワンストップ特例申請の書類の用意ぐらいです。あとは、仕組みを調べるのはもちろん面倒ですね。
ふるさと納税は2015年、全国で1653億円と前年度比4倍となりました。それだけ多くのお金が流動しています。
ふるさと納税の寄付金は住民税など自分の地域に払うはずだった税金です。税金の一極集中を分散させる効果がありますが、東京などは実際に寄付金よりも控除金額が分散されているのでマイナスになっている自治体もあるようです。
お礼の品の魅力によって、自治体同士に市場原理がはたらいています。自分の街から税金が他府県へ分散されれば、その地域に使える予算が減って住民が住みづらくなるなんてことも起こりうるかもしれません。
ふるさと納税は自分の住んでいる地域に寄付することも可能です。ふるさと納税の寄付金は使いみちを指定できるので自分の地域に寄付するのもよいですね。
・【税理士が徹底解説!】ふるさと納税のしくみと年内にやるべき6つの理由