デザイナーがどれだけユーザー行動を想定したサイトデザインを作ったとしても、例えば「30%OFF!」とかかれたバナーに全てをもっていかれてしまうことがあります。
目的をもってやってきたユーザーのはずなのに全然関係のないリンクを踏んでしまうのはよくあることで、自分も同じように今行おうとしている目的と関係のないバナーを、「気になる・興味がある」と一瞬でも頭によぎるとクリックしてしまいます。
サイトを訪れるユーザーの行動はそれぞれが異なり、机上の空論ではうまくいかないことが多いのです。そこで、この本ではユーザビリティテストを行ってサイトを改善する方法がおすすめされています。デザイナーがうんうんうなって何十時間もかけて考えるより、ユーザーの行動を実際にテストして見るほうがより有意義なサイトを作れるんですね。
テストにあたって専門家は必要なく、適当な人を募集して、進行役が台本を読み進めながらやっていきます。その方法は丁寧に説明されていますので、多少コミュニケーション能力のある人であればすぐにでも可能です。テスト中のディスプレイの動きや会話を記録しておき、後でメンバーで集まりその様子を見ながらサイトの改善点を洗い出すわけです。
この本ではユーザビリティの基本原則からはじまり、それをサイトに活かす方法が簡潔に(ときおり独特な表現で)書かれています。小難しい知識などは不要でさらさらと読み進めていけると思います。自社で作ったサイトを見て、とても基本的な事が全然できてないなと、ハッとさせられました。
サイトを作ったのに直帰率が高い、コンバージョンが低すぎる、けどどう改善すればいいのかわからない!という人はユーザビリティテストをしてみると良いかもしれません。僕もタイミングを見つけて自社でやってみたいと思います。
超明快 Webユーザビリティ ―ユーザーに「考えさせない」デザインの法則
- 作者: スティーブ・クルーグ,福田篤人
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2016/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る