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宅録・ライブに使えるアンプシミュレーター/マルチエフェクター ZOOM G3

ZOOM G3

ZOOM G3を買ってみましたのでレビューを。少し長いです。

先に言っておきますと、とても良いです!価格もコンパクトエフェクターに毛が生えたくらいなので、エレキギター初心者の方が最初に買うエフェクターにもおすすめ。

 

(購入に至った経緯や実際の音はこちらの記事をどうぞ 宅録のアンプシミュレーター用にZOOM G3をポチりました)

 

 

外観

ZOOM G3 サイズ感・付属品

TS9と比べるとこんなサイズです。持った感じもしっかりとしてます。マルチエフェクター過ぎない外観が好印象。アダプターは付属。このアダプターが小型で持ち運びに便利です。

 

ZOOM G3 コントロール部分

コントロール部分。上部にたくさんボタンがついてますが、よく使うのはSCROLL、GLOBALぐらい。ツマミは1メモリずつ動かせる感触があり使いやすいです。

 

ZOOM G3 入出力

入出力のパネル。XLRで出力出来るのがうれしいです。電源はUSBからも供給可能。

 

ZOOM G3 背面

背面。電池でも駆動可能。

 

 

キャビネットの組み合わせも自由なアンプシミュレーター

私自身、スタジオではアンプはローランドJC120かフェンダーTWIN REVERV、マーシャルのスタックアンプぐらいしか触ったことないです。ですので正直、G3に入っている様々なアンプシミュレーターの再現度はどれほどのものなのかわからないのですが、非常に使いやすいです。

 

フェンダーの粘りのあるクリーン、マーシャルの高音のヒリヒリする歪、メザブギーの図太い歪などなど、自分の中での「このメーカーはアンプの音はこんな感じ!」ってイメージはわりとハマっていたので心地よいです。素晴らしいと思います。特にフェンダー最高でした。ZOOMすごい。


アンプのツマミ類は以下で統一されています。


・GAIN
・TUBE
・LEVEL
・TREBLE
・MIDDLE
・BASS
・PRESENCE
・キャビネットの選択

 

フェンダーをゲイン上げて歪ませたり、マーシャルのハイを削ったり、普通ではやりにくいことを実現できるのがうれしいです。

TUBEは増やしていくと音が潰れてコンプ感がでます。GAINとは違ったおもしろいツマミ。ヴィンテージ感を出すのに良いです。
キャビネットも変更できるのがうれしいポイント。これのお陰で音作りの幅がずいぶんと広がります。
22アンプ × 22キャビネット = 484種類!
音の決め手はアンプやろ!と思ってましたが、キャビネット変えるとけっこう劇的に音が変化するのでビックリ。

 

ちなみにアンプシミュレーターはCPUをたくさん使うので各パッチで1つが限度です。

 

ラインでつないでみる

オーディオインターフェイスへの接続はXLRでの出力がおすすめ
カナレのシールドで、フォン(楽器用ギターケーブル)とXLR(マイクなどによく使われる端子)を両方試しましたが、全然音が違います。
XLRのほうがクリアに聞こえて音にハリがありますし、出力も少し大きいです

音質劣化の少ないバランス信号を出力できる、XLR バランスアウトを装備。DI ボックスを使わずに、PA システムやレコーディング・スタジオのミキシングコンソールに直接接続することができます。プリ/ポスト切替スイッチを備え、メインアウトからエフェクト音を、XLR アウトからはA/D コンバーターを通らないダイレクト音を出力させることも可能です。

・ZOOM G3サイトから引用

 

いままでギターのシールドを使って録音していたので次の宅録が楽しみです。

 

アンプにつないでみる

あんまりアンプにつないでアンプシミュレーターを使うことは考えてなかったのですが、意外といい感じです。あぁ、もうマイアンプいらないかも…。

アンプシミュレーターを楽しむのであればできる限りクリーンで音がフラットなアンプにつないだほうがよいです。

 

アンプの音作りについて

全体的に初期設定だと高音がデジタル臭くて、キンキンします(特にVOX系の高音がきつかったのは意外でした)。PRESENCEを調整すればいい感じになると思いますが高音のEQ操作がキモになります。

 

2014.10.12 追記****

初期設定でキンキンするのは出力設定のせいでした。アンプのinputに刺す場合、G3のGLOBALメニューからOUTPUT設定をCOMBO FRONTに設定するとよいです。

詳しくはこちらに書きました↓

なんだかんだでシミュレータなのでデジタル臭さも感じます。が、慣れたら気にならない!少し弾いてたら「あれ?いいじゃん」となってくると思います。

 

 

 

操作性

大方、説明書をみなくても簡単に操作できます。心配無用です。
TYPEでエフェクターの種類を選んで、「PAGE」でツマミの設定、「SCROLL」で左右に画面を移動して最大6エフェクト使用できます。「TOTAL」でエフェクトの順番が並び替えられます。

 

他に、フットスイッチの1の長押しでパッチ切り替え、2の長押しでチューナー。G3のチューナーは視認性もいいのでライブでもかなり使えるんじゃないでしょうか。

 

これくらいの操作を覚えておけば大丈夫です。

 

 

エフェクター各種

こちらにエフェクト一覧がずらーっとのっています。多っ!

G3 / G3X | ZOOM

 

歪み系

チューブスクリーマー、RAT、Distortion+、OD-1、BIG MAFFなどなどかなりたくさんモデリングが入っています。
OD-1、おもちゃっぽい 笑。OD-1は名機といわれてるけどよく行く楽器屋さんが「僕はいいとは思わないけどねぇ」といってた理由がわかる気が。

これだけ種類が多いので有名ギタリストの機材さえわかっていればアンプと歪みの組み合わせでいい感じに音が再現できそう。

 

宅録では歪ませるのにアンプシミュレーターを使うのでエフェクターの方はあんまり使ってません。。。それくらいアンプシミュレーターが優秀ってことで。歪み系はONにするとけっこう音が劣化するのが惜しいところ。

スタジオ練習やライブで使用するのであれば曲ごとや曲中で音色を変える必要がでてくるので、その場合は使うと思います。

 

トレモロ

万能です。これで充分!
ゆるやかな波からプツプツな波まで、揺れる波の種類が豊富なのでかなり使いやすいです。優秀。

 

モジュレーション

コーラスに関してはもう少し効果がキツくかかってもいいかなとの印象。
SMALL CLONEあたりのモデリングが欲しかったです。あまり激しく揺れません。
でも全体的にすごい良い音です。MAXONのCS550風のが使いやすくいいコーラス。

 

フェイザー、フランジャーはコンパクトを持ってないのでなんとも言えませんが、こんな感じじゃないでしょうか。ワープなど面白い感じの揺れもあるのでよいです。使えると思います。

 

フィルター/EQ

オートワウ、トーキングモジュレーターなど、ここぞ!の時に使えそうです。ツマミはコツを掴むまで操作が難しいですが良いと思います。

 

EQはベースの音作りでよく使います。ギターでもかゆいところに手が届かない時は使っても良いです。グライコのバンドは160 / 400 / 800 / 3.2k / 6.4k / 12k。BOSSとかダンエレのEQと違い、上が多く、下が少ないです。ちょっと使いにくいかも。そもそもG3自体がローカットされてるのかな?

 

ディレイ

まぁまぁ、良いじゃないでしょうか。MAXONのAD900風を入れて欲しかったですが、テープエコーがあったり気が利いています。アナログ・ディレイでも2000msecと、かなりのロングディレイが実現できます。操作しにくいのであんまりいりませんが(^_^;)
モジュレーションディレイなんてものあったり、わざわざ単体で買ってられないものが間に合わせられるのがマルチの良い所。

 

リバーブ

デジタルリバーブがあまり好きではないので、良し悪しの判断ができませんが、
種類の多さよりもスプリングリバーブの質を上げて欲しかったですかね。
なかなかエフェクターでいいスプリングリバーブってない気がします。やっぱり本物のバネがはいってないとダメでしょうか。G3に入っているリバーブはわりとDTM寄りな印象をうけました。

 

コンプ

ダイナコンプ風、ラック風、EBS風。これだけあれば充分です。
ダイナコンプ風があって嬉しいのですが、以前ダイナコンプ買ってしまったんだよな…という悲しみも…。
でもこのダイナコンプ風、SENSE、LEVELだけでなくTONEとATTACK切り替えもできます。もはやMODですね。本家より使いやすいんじゃないかと。

 

ノイズゲート

ハイゲインアンプに必須です。ノイズゲートを深くかけると音も変わってしまうのでそこらへんの兼ね合いをどうするかですが。マルチエフェクターの悩ましいところ。

 

ペダル類

ペダルの付いてないモデルを買ったので試していません。
G3本体を机に置いて使いたかったのでペダル無しにしました。後々エクスプレッションペダルを買ってペダルだけ床に置こうと思ってます。
ライブ・スタジオなど外での使用がメインの人は最初からペダル付きのほうが良いかも。

ZOOM エクスプレッションペダル FP02M

ZOOM エクスプレッションペダル FP02M

 

 その他

ギターシンセや爆発音など意味不明なエフェクターも入っています。2種類のエフェクトが合体した複合エフェクトがあったり。使うときは少ないかな?

 

 

まとめ

これで1万4000円。充分すぎます。
エレキ初心者なら間違いなく最初にこれ買ったらいいと思います。というか、有名なプロの方も使ってますからね。上級者でも持っておいて損はしません。小型で多種のアンプを運べると思ったらいいものです。

 

やっぱりZOOM G3の魅力はアンプシミュレーターです。アンプなんてそうそう種類を試せるものではないのでこういったシミュレーターで大体の感じをつかんで、マイアンプが必要なときに本命を買えば良いと思います。

 

あと操作が非常に簡単。フットスイッチが3つもついてるのでライブでもどんと来いです。

 

悪い点を言えば、エフェクトの種類が多すぎるところです。
パッチを作る時、数が多いのでほしいエフェクトを探しにくいですね。飛び道具的なエフェクトは初心者には混乱する原因になりかねないので、もう少し削ってもよかったかなと思います。

 

希望を言えば、ヘッドホン出力端子が独立してついてたらなぁ。

あとアンプのマイキング位置を操作できたら完璧です。それは欲を言い過ぎでしょう。。

 

いやはや、でもほんとにすごいです。もうコンパクトいらんのちゃうかなと思いました。ZOOMさまさまです。

 

ZOOM ギター用エフェクト・アンプシミュレーター G3 Version 2.0

ZOOM ギター用エフェクト・アンプシミュレーター G3 Version 2.0

 

 

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