噂通りすごく楽しい本でした。
デザインという曖昧なものを、言語化し、イラストにし、わかりやすく解説してくれている本です。
病院の待合室などで読みながら、ふんふんフンフンFnFn、ずっとうなずきっぱなしでした。
一つの完成されたデザインであっても、伝えたい人が「誰」なのかによって、そのデザインの良し悪しは変わってしまいます。
料理のレシピのページ一つにとってもターゲットが、
料理をあまりしない一人暮らしの男子学生なのか、
毎日家事に追われる主婦なのか、
雰囲気のある生活を好むOLなのか、
誰に向けて作られるかでデザインは大きく変わります。
「あのデザイン、俺好みじゃないからダサい、ダメだね」とかそういうものじゃないんですね。
デザインはコミュニケーション言語の一つとも例えられたりします。文字、絵、記号、色、配置などを使って、それを見た人とコミュニケーションをとるわけですね。ターゲットを決めたうえで、どんなアプローチが効果的なのか? デザインを通した先にある相手を考えることができる人はいいデザイナーになれると思います。
なるほどデザインでは、そのアプローチ方法やテクニックもわかりやすく書かれているので、僕のように芸大などでデザインを学んでこなかった人間にとって非常に親しみやすい本でした。
学校で美術を教えるよりも、デザインの役割や意味を教える事は、社会におけるデザインの価値を知ることができてすごくいいんじゃないかと思います。まぁ、そんなことを言いはじめると先生が何人いても、生徒の時間がいくらあっても足りないですよね。
紙の本がオススメ
なるほどデザインはこの間Kindleセールで勢いで買ってしまったのですが、図と説明をいったりきたり確認するページがあるので個人的に紙の本のほうがいいと思います。
すごくライトに読める内容なので、会社で一冊買っておけば、デザイナー以外でも回し読みしたり、ちょっと困ったときにさっと見れるのがよさそうです。