ふと思い立ったかのように最近またクラシックギターをさわりだしました。
クラシックで一番好きなギタリストをあげるとすれば間違いなくRoland Dyens(ローラン・ディアンス)です(クラシックの枠なのか微妙なところではありますが)。ギタリストなので演奏はもちろんのこと、作曲から編曲まで幅広く音楽に携わる人物。
クラシックギタリストといえば、背筋をぴーんとしておしとやかに弾くイメージがありますが、ディアンスは野性的で枠にとらわれない演奏が魅力的。ギターを抱え込むように構える姿やバック・トゥ・ザ・フューチャーのドクのような風貌も独特です。
上の動画、ディアンス作曲のFuoco(Libra Sonatine)は木村大さんが弾いていたことで有名。不協和音をふんだんに使ったり、チョーキングしたり、チョッパーをしたり、クラシックではありえない奏法が楽しめます。
個人的にディアンスは編曲が一番いいと思っていて、ジャズ編曲集のNight and Dayは至高のアルバムです。
ギターで表現できるすべてが詰まっているんじゃないかと思わされる演奏、原曲を凌駕する編曲。All of Me、Take the ”A” Train(A列車で行こう)、Over the Rainbowなどキャッチーなジャズ曲を使っているので、とっつきやすい一枚でもあります。
Night and Dayにも収録のA Night in Tunisia。右手でボディをパーカッションにしながら左手はタッピングだけでテーマを弾く発想がすごい。動画の演奏はあまりベストでない感じはしますがそちらはCDでお楽しみいただければと。
ディアンスは作曲をしている割には、自分の曲を自分で演奏したCDをあまり売っていないのはなぜなのか。探せども、Night and DayかNuagesかNaquele Tempoぐらいしか出てこないのが残念。日本では売ってないのかな。
一度来日公演を観に行った時、ほとんど知らない曲でぽかーんとしてたのですが、小さい会場だったので握手会があり、一緒に写真をとってもらったのはいい思い出です(超ブレてたけど)。